DD
MD
MM
一卵性での頻度(%)
30-40
60-70
1%以下
全双胎での頻度(%)
60
40
1%以下

表2  多胎妊娠の分娩週数,出生児体重

分娩週数
(週)
児体重
(g)
早産率
(%)
双胎
35.1
2,153
42.2
3胎
32.7
1,673
85.0
4胎
28.7
1,203
88.9


表3  多胎妊娠の分娩週数,周産期死亡率と後障害発生率

分娩週数
(週)
周産期死亡率
(%)
後障害発生率
(%)
双胎
35.1
75.0
4.7
3胎
32.7
75.4
3.6
4胎
28.7
102.9
10.2


表4  妊娠中のリスクと対策
  1. 早産とその予防
  2. 低出生体重児
  3. 子宮内胎児発育遅延(IUGR)
  4. Discordancy
  5. 双胎間輸血症候群(TTTS)
  6. 羊水過多(症)
  7. 母体妊娠中毒症
  8. 妊娠貧血
  9. 尿路感染症
  10. 長期入院の必要性:妊娠の初期より説明

 


表5  分娩様式と経腟分娩のリスク

1) 多胎の分娩様式

 3胎以上:新生児蘇生体制を考慮し,帝王切開を行うことが多い
 双 胎 :1. 先進児が非頭位の場合は,原則として帝王切開
      2. 先進児が頭位,後続児が非頭位で妊娠34週以前
       または推定児体重1,500g未満の場合は,帝王切開

 双胎の帝王切開率:頭 位−頭 位  13-18%
          頭 位−非頭位  14-34%
          非頭位−頭 位  81-100%
          非頭位−非頭位  84-100% である.

2)経腟分娩のリスク

 双胎先進児経腟分娩後の問題:
      1. 後続児の胎位異常(横位,足位)
      2. 臍帯下垂・脱出
      3. 胎盤早期剥離
      4. 胎児仮死
      5. 微弱陣痛


表6  児のリスク

3.児のリスク

 1)早産によるもの
   分娩週数と膜性からみた出生児の予後

分娩週数
MD双胎
DD双胎
新生児死亡
(%)
後障害
(%)
新生児死亡
(%)
後障害
(%)

28週未満

41.9
6.5
30.8
3.8

28-31週

8.7
14.5
5.3
2.6

32週以後

0.9
0.6
0
0


表7  双胎分娩の母体リスク

 1)弛緩出血

  a.多量出血(1,000ml以上)の頻度:経腟分娩  3%
                   予定帝王切開10%
                   緊急帝王切開32%

  b.出血多量の原因:大部分は弛緩出血

  c.弛緩出血のリスク因子:1. 過大に伸展した子宮
               2. 分娩遷延
               3. 陣痛促進剤使用
               4. 低位胎盤

 2)肺水腫,心不全など

  肺水腫のリスク因子:1. 塩酸リトドリン投与
            2. 持続点滴(水負荷)
            3. 副腎皮質ステロイド投与
            4. 尿量の減少
            5. 胸郭の圧迫