（1）PALM-COEIN とは

PALM-COEIN 分類は2011 年にFIGO が提唱した，生殖年齢期女性のAUB 原因疾患分類システム（FIGO AUB system 2）である．2011 年のオリジナル版は2018 年に改良され，現在はこの2018 年版が広く用いられている．

PALM-COEIN（“palm-koin”と発音）は非妊娠時における，AUB の原因疾患の頭文字を取ったものである．
PALM は，画像診断や組織学的に評価することができる，子宮の器質性疾患の頭文字（Polyp，Adenomyosis，Leiomyoma，Malignancy and hyperplasia）である．
COEIN は，子宮の構造異常を伴わない非器質性疾患の頭文字である（Coagulopathy，Ovulatory dysfunction，Endometrial disorders，Iatrogenic causes，Not otherwise classified）．
“ PALM”は「手のひら」“，COEIN”は「硬貨（コイン）」のイラストが描かれており，手のひらにコインを載せているイメージを連想させる（図３）．