(3)原発性無月経の診断

・ 身体所見:身長・体重,乳房発育や陰毛の発生など第二次性徴の発現程度を評価する.外性器,内性器の診察は内診および超音波検査により行うが,経腟超音波検査を施行できない場合が多く経腹超音波検査や経直腸超音波検査,場合により MRI を行って子宮や腟の有無を確認する.
表23 に診断の際に行う検査項目をまとめた.内分泌学的検査が鑑別診断に有用であり,これにより視床下部-下垂体-卵巣の障害部位を判定する.LH,FSH,PRL,estradiol,testosterone,甲状腺ホルモン,副腎皮質ホルモンなどの値を測定する.血中ゴナドトロピンが高値であれば卵巣性の障害である.一方正常ないし低値であれば視床下部・下垂体の障害を疑う.卵巣の障害が疑われる場合は染色体検査により,ターナー症候群,アンドロゲン不応症などが判明する.
図12 に診断のアルゴリズムを示す.