(3)遺伝性腫瘍における遺伝カウンセリング

・ 遺伝性腫瘍に共通する特徴を表29 に示す.
・ 遺伝カウンセリングは医療者(主に臨床遺伝専門医)がその遺伝性腫瘍の臨床的側面だけではなく,倫理的,心理的,社会的側面についてもクライエントに説明し,話し合いながら,クライエントが遺伝学的検査実施の是非やタイミングについて自己決定することをサポートし,適切な医学的管理へ繋げていくプロセスである.このクライエントには発端者であるがん患者本人だけではなく,未発症の血縁者もなり得る.そして,医療者はクライエントが何を希望し,何を重視しているのかを認識しながら,このプロセスを進めていくことが重要である.