(4)関節リウマチ(RA)
1)妊娠容認基準
- 妊娠中に使用可能な薬剤でコントロールされており,寛解状態であることが望ましい.
- 妊娠中に使用不可能な薬剤を中止する.特にメトトレキサートは流産率の上昇と催奇形性の点から1カ月以上の休薬期間が必要である.
2)妊孕能
- 寛解状態であれば不妊症との関連性は低い.
- SLE患者よりも妊娠成立までの期間が長いという報告がある.
3)妊娠中の管理
- 50~80%で改善する.しかし産褥3カ月以内に39~90%の症例で再燃する.
- 妊娠中に薬剤を中止していた場合も再開が必要となることが多い.
- 疾患活動性が低いRAでは,妊娠合併症のリスクは一般妊婦と比較して上昇しないため一次施設での妊娠分娩管理でもよい.
- グルココルチコイド製剤や生物学的製剤を使用しているRA合併妊娠では,胎児発育不全や早産のリスクが上昇するため,高次医療機関での管理が推奨される.