(4)MR ワクチン
・ 風疹は 8 年に1 回の間隔で流行期が来る.2012~2013 年の流行では風疹に罹患した母体から 45 例の先天性風疹症候群(CRS)が発症した.
・ 風疹の定期接種が 1995 年に変更され,接種年齢が中学生女子から乳児男女に変わったために,1979~1987 年生まれの男女は風疹ワクチンを未接種となった.また 1995~1998 年は乳児男女に 1 回接種のみであった.この空白の世代が上述の流行を説明している.1979~1987 年生まれの世代( 2020 年現在32~40 歳)の男女と40歳以上の男性は,風疹に罹りやすいことを念頭に置き,積極的に風疹ワクチンを推奨する必要がある.逆に,現在の思春期世代は既にMR ワクチンを 2 回接種している世代であることから風疹罹患のリスクは少ない.