(5)妊娠中の薬剤
1)使用可
- サラゾスルファピリジン,ヒドロキシクロロキンは現時点で催奇形性が示されておらず,投与は許容される.
- シクロスポリン,タクロリムス,アザチオプリンは,グルココルチコイド(ステロイド)単独で病状がコントロール困難であれば,投与は許容される.
- グルココルチコイドに関しては胎盤移行性の低いプレドニゾロンが推奨される.
- 生物学的製剤である抗TNFα抗体製剤は,妊娠中の全期間において使用は可能であるが,妊娠末期まで使用した場合は胎盤移行による児への影響が考えられるため,出生後6カ月に達する前のBCGやロタウイルスワクチンなどの生ワクチンの接種を控えた方がよい.
2)禁忌
- メトトレキサート,ミコフェノール酸モフェチルはヒトにおける催奇形性があるため禁忌である.
- レフルノミド,ミゾリビン,JAK阻害薬は動物実験で催奇形性があるため禁忌である.