1.がんサポーティブケア
・ がんサポーティブケア(SC:supportive care in cancer)とは,がんに伴う症状やがん治療に伴う有害事象の病態を理解し,診断,治療,治療評価,予後,さらにその診療体制を含めた,がんのすべての stage(trajectory,軌跡)を包括的に患者・家族をサポートする医療である.
・ SC の対訳は,「支持療法」とされることが多いが,日本がんサポーティブケア学会では「支持医療」を推奨している.
・ 一方,緩和医療(PC:palliative care)は「治癒が望めなくなった段階」でのサポートであり,当然,SC と PC の間に切れ目はなくスペクトラムの医療であり,PC を包含する形で SC とするのが妥当である(図1).