3.分娩対応の実際

  • 主担当は常に産婦のそばで見守りながら,分娩介助の体勢を整える(例:布団を敷き, 防水シーツ代わりのペット用シーツなどや新聞紙を敷き,産婦の足はバスタオルで覆い露出を最低限にする).
  • 副担当は家族らと共に,分娩環境を整え,必要物品を調達する.
  • 分娩チームは,「感染」「出血」「児の低体温」「産婦の不安」の4つのリスク予防に努める.この4つは通常の施設内分娩でも重要であるが,施設外分娩ではさらに重要であり,柔軟な対応が必要となる.特に「産婦の不安」に対しては,誠実な説明と対応が信頼に結びつく.
  • 調査対象1)では,いずれも自然出産で,特別な介助は不要であった. 「直接触らず,児が出てきた時に受け止めただけ」「スルスルと静かに出てきた」「赤ちゃんが自力で降りてくるのをただ見守った」とインタビューでは報告されている.