閉経して5年もたつのに、時々、下着に少し血がつきます。どうしたんでしょうか。

閉経して5年もたつのに、時々、下着に少し血がつきます。どうしたんでしょうか。

 いちばん心配なのは子宮体がんと子宮頸がんですが、よくあるのは萎縮性腟炎です。閉経後は女性ホルモンの分泌がほとんどなくなります。そのため腟や外陰が萎縮します。腟炎はそのうえ自浄作用も低くなって、炎症をおこし出血することがあります。
 きわめてまれですが、卵巣腫瘍が女性ホルモンを作り、閉経後に月経様の出血がおこる人もいますので注意が必要です。
 女性の一生は、初経から閉経まで女性ホルモンが大きくかかわります。閉経後も女性ホルモンがなくなるとその影響があります。女性の不正出血はなんらかの形で女性ホルモンがかかわることが多いのです。また、更年期を過ぎても子宮頸がんや子宮体がんの心配はありますので、子宮がんの定期検診も欠かさないようにしましょう。不正出血があったら、必ず産婦人科を受診してください。
 
小冊子『不正出血 なぜ?どうするの』より引用