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妊娠中の仕事

■妊娠した場合には

 妊産婦には重量物を取り扱うなど負担の大きい作業は避けることがのぞましいとされ、妊娠が判明したら、 職場になるべく早めに報告しましょう。健康であれば通常の業務に支障のない場合も多くありますが、妊娠初期にはつわりなどで体調に変化が起きることもあるので、体調を考慮し、上司や仲間と相談しながら自分ができる業務を無理なく行っていきましょう。また、今後の勤務と復帰についてパートナーや家族とも相談し、職場の担当部署と打ち合わせをしていくことが勧められます。
 産休や育児休暇などの制度や保育園など地域の子育て支援情報を積極的に集めて準備を始めましょう。

【妊娠を職場に告げるとき】
11週になってから部長に相談しました。
Aさん

 流産が心配だったので11週になってから部長に相談しました。研修委員会と交渉して今後の初期研修スケジュールを組み直してくださり、うれしかったです。もっと早くご相談すればよかったと思いました。

早めに教授に申し出ました。
Eさん

 異動の予定もあったので早めに教授に申し出ました。産休・育休などの制度についても教えていただき、産後は必ず戻ってくるように、再研修が必要ならいつでもまた大学で勉強しなさいと励まされました。

はじめは相談しにくかったです。
Fさん

 他に先輩ママが職場にいなかったのではじめは相談しにくかったです。産後の勤務や保育園をどうするかなど心配ばかりでした。しばらく我慢して当直もしていましたが、思い切って部長に相談したら、快く事務の窓口などを教えてもらい、今後の勤務緩和についてもアドバイスをもらえました。

できるだけ早く相談していただけるとよいと思います。
Eさんの上司のG教授

 人手が足りない職場では相談しにくいかもしれませんが、職場の勤務体制や本人の今後のキャリア計画のためにもできるだけ早く相談していただけるとよいと思います。


【妊娠中の勤務は何が大変?】
働き方は人それぞれ。比べないで。New
Fさん

 私だけではなく、妊娠中の同僚が複数いましたが、妊娠経過は個人個人で違うな、とあらためて思いました。同僚のWさんは同じくらいの予定日でしたが合併症もなく、元気に勤務し、産休に入る直前までお産の立会いや手術も担当していましたが、私自身はつわりや切迫流産で休みがちでした。Wさんとつい比べてしまい、私ばかりお休みをとって、引け目に感じていました。でも「まずはしっかり療養して!」と職場の皆が励ましてくれたので、安心することができました。今は体調が回復してまた勤務に戻っており、産休までは働こうと思います。

体力が続かずつらかったです。
Eさん

 外来が混んで忙しかったときなど、夕方になりつわりがひどくなって何も食べられず体力が続かずつらかったです。

手術中に急に気分がわるくなってしまうことがありました。
Fさん

 手術中に急に気分がわるくなってしまうことがあり、交代してもらいました。これまでそんなことはなかったのにと思いとてもショックでした。

体力が続かずつらかったです。
Gさん

 なるべくこまめに座って休めるように工夫したせいか私は切迫早産にもならず産休まで元気に働けました。当直は20週までやっていましたが後期に入ってからは外来診療主体にしてもらったのがよかったです。

無理しないことが大切です。
Fさんの上司のH部長

 体調が良くないときは無理しないことが大切です。がんばりすぎて入院になるなど悪化するとかえって大変ですので遠慮なく申し出てください。立ち仕事が辛い場合には膣式の短時間の手術や外来診療を担当してもらうなど、本人の体調によって勤務形態に配慮するようにしました。


【当直はいつまで?】
土日や祝日の日直だけは行うようにしました。
Iさん

 つわりが大変だったので、初期から当直免除になりました。他のドクターの当直が増えてしまう分、土日や祝日の日直だけは行うようにしました。28週以降、産休までは外来診療中心でした。

24週まで行いました。
Bさん

 はじめは妊娠後期まで当直するつもりではりきっていましたが、思いがけず切迫流産になり初期は一時はずしてもらいました。体調がよくなって16週から当直を再開して24週まで行いました。同僚には妊娠してすぐ当直をやめた人もいれば28週までやっていた人もいて人それぞれのようでした。

外勤先で月1回だけ当直がありました。
Cさん

 私は大学院にいたのですが外勤先で月1回だけ当直がありました。わりあい体調が良かったので30週までやっていましたが、たまに帝王切開などがあると翌日疲れやすくなり少し辛かったです。


【勤務緩和のときに職場において心がけたこと】
できることはなるべく進んでやるようにしました。
Aさん

 休みをもらって当然、というのではチームワークにも影響すると思い、できることはなるべく進んでやるようにしました。診療の合間に統計業務など医局の仕事を分担しました。

心苦しかったけれど励ましてもらいました。
Bさん

 自分が当直できない分、他のドクターの当直の回数が増えてしまうと思うと心苦しかったです。でもその気持ちを正直に話したら、そんなに気兼ねしないでいい、産後戻ってきてまた一緒に働いてくれるのを待ってる、と励ましてくれてほっとしました。

産科医としてお産を経験してまた戻ってきてください。
Bさんの同僚のHさん

 当直や手術に入る回数が減っても、外来が混んできたら手伝いにきてくれたり、紹介状や診断書などの記入などもさりげなく片付けてくれて、気を遣ってくれているようでした。自分たちとしてはせっかくだから産科医としてお産を経験してひと回り大きくなって、また仲間として戻ってきてくれればありがたいです。

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