〔本年度新規事業は斜字〕
- [6]勤務医部
- 少子高齢化時代に入り、男女共同参画とともに働く女性が増加し、ハイリスク妊娠・出産のケア、女性の生涯の健康支援も含めて、産婦人科医の果たす役割は多様化してきている。産婦人科への入局者は減少傾向にある一方、患者からのニーズに応えるかのように女性勤務医は増加し、また産婦人科医の中に占める勤務医の割合は年々増加してきている。そこで、勤務医部では、勤務医の意見を速やかに取り上げ、産婦人科医療全般にfeed backさせるとともに、勤務医に必要な情報を分かりやすく伝達し、産婦人科勤務医がより働きやすい環境を作るべく、勤務医の抱える諸問題を調査、検討している。本年度も原則として昨年の事業を継続・推進する。
- 1.「JAOG Information」の発行
- 日母産婦人科大会抄録号をはじめ、若手勤務医の日常診療に役立つ医療情報や社会保険の知識、産婦人科医としての産業医の声、各支部における勤務医の活動状況や、定年後の再就職情報などの掲載を企画している。また、各小委員会での調査内容や、その結果を速やかに伝達するため、本年度も年3回の発行を予定している。
- 2.勤務医の待遇に関する検討
- 産婦人科医の勤務環境を明らかにするため種々の調査を行ってきた。産婦人科医は、特に当直業務の負担が大きいと考えられるため、昨年度末に産婦人科と他科との当直業務の比較を行うべく、病院の全科の当直表提出と、集計のための裏付け資料としてのアンケート調査の依頼を行った。今年度は、その集計を行って実体を明らかにし、小冊子にまとめるとともに、当直業務の軽減が将来の産婦人科の待遇改善につながるような提言を考えていきたい。また、昨年度行った東京周辺支部勤務医担当者座談会を、今年度より日母産婦人科大会開催地区周辺支部の勤務医担当者座談会に拡大して開催していくか、検討する。
- 3.女性医師の有する諸問題の検討
- 女性勤務医の有する諸問題のアンケート調査で、最も大きな問題と考えられた妊娠、出産、育児の問題を中心に、各種調査を続けている。本年も昨年に引き続き、女性医師が妊娠、産休、育休などに入ったときの病院での対応などを中心に調査し、関連団体や施設と連携をとりながら、より女性が働きやすい環境の模索と整備のための提言を行う。
- 4.産婦人科新入医局員増加のための検討
- 昨年、産婦人科研修指定病院の案内を日母ホームページに掲載した。本年度はこの案内の充実を図る。すなわち、厚生省指定または日本産科婦人科学会指定を明言し、情報の新鮮化を図り、研修指定病院案内の存在を学生にさらにアピールすべく、医学部学生に対し調査する方法を考える。
- 5.委員会
- 勤務医の活動のために以下の委員会を置く。
勤務医委員会
必要に応じて小委員会の設置も考慮する。
勤務医の待遇のための小委員会
産婦人科女性医師のための小委員会
産婦人科新入医局員増加のための小委員会
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