3. 電子会議についての検討
これからの電子会議としては、テレビ会議システムが有力である。テレビ会議システムとは、公衆回線や専用線など利用して、遠隔地にいる相手と顔を見ながらリアルタイムに会話が出来るコミュニケーションツールである。
従来、大がかりな装置や通信衛星を利用し、役員会議室など特別な場所に設置するもの、あるいは高価なわりに画質・音質が悪く実用的ではない、といったイメージがあり、現在企業や教育の場等、徐々に普及されつつあるが、それ程浸透していないのも事実である。
しかし、低価格化、またブロードバンドの普及に伴う高速アクセス回線や安価な常時接続環境の整備によって、導入のハードルが低くなり、またシステム的にも、まるで普通の会議を行っているかのように会議が行えるレベルまで進化したことによりパーソナルなコミュニケーションツールとしての利用が広がっている。
身近な使用目的として、出張や外出などのコストや移動時間の削減はもちろんのこと、スピードを求められるビジネスにおいて、電話とは違う、お互いの顔をみて話すことでより深いコミュニケーションを図れるため、正確かつ迅速な意思決定を行うことが可能になる。また、単なるコミュニケーションツールとしてだけでなく、例えば遠隔教育など、更にハイレベルな情報のやりとりが要求される場面などでも活用されている。
テレビ会議システムには、同時に、パソコン画面上の電子ボード(ホワイトボード)内で表や写真、あるいはキーボードから入力された文字など、さまざまなコミュニケーションツールとして活用できる機能、WordやExcelファイル等の共有、インストールされていないアプリケーションの利用等の機能を有する。また画面分割して同時に複数の画面表示や同時に何人もの発言やチャット(インターネット上でのおしゃべり)も可能である。
さらに授業やセミナーなどの場合、配信される映像をMPEG4
形式(動画、インタラクティブメディアを再生するための規格)のファイルに蓄積しておく事で汎用的なビューアであるWindows Media Player、QuickTime、RealOne
などでオンデマンド的、あるいはメディア媒体にて再生することも可能になる。(※オンデマンド:ユーザの要求があった時にサービスを提供する方式。WWWやメールをはじめとするインターネット上のデータ配信は、ほとんどがオンデマンドで行われている。)
今年度は1社のデモンストレーションを行ったが、更にいろいろなシステムの検討を行っていく。
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