4.
セキュリティについての検討
(1) Fire wall の保守
インターネットはここ数年で世界的なレベルでの通信手段となり便利になった反面、悪意を持った人物による不正アクセスによりシステムが攻撃を受ける被害が後を絶たない。官公庁や大企業が不正アクセスの被害を受け、新聞掲載されることも少なくない。システムの攻撃は、被害者になると同時に加害者にもなりうる危険性を秘めている。システムの攻撃には、データの破壊やサービスの停止等が含まれ、こうした攻撃を受けると、システムの復旧や再構築が必要となる。また、直接自分のシステムが攻撃されなくても、自サーバーが踏み台にされ、他のサーバーを攻撃させられたりする危険性もある。
ファイアウォールは、インターネットから必要な通信だけを内部ネットワークに通し、悪意のあるコマンドやプログラムを、また、望ましくないユーザからのアクセスを防ぐセキュリティ対策システムである。医会の独立したファイアウォールサーバーに対しては、常に最新のファームウェアにバージョンアップを行う等の管理保守を行っている。
さらに、万が一に備えてホームページのデータ等は定期的にMOやCD-RWにバックアップしている。
(2) ウイルスチェックの保守
コンピュータウイルスの感染経路として電子メールが大部分を占めるようになってきた。医会のようにメーリングリストの会員数が増えてくるとメーリングリストを介してウイルスが瞬時に広がり会員のコンピュータに大きな損害を与える可能性がある。医会内に設置したウィルスチェックサーバーは、常に最新のウイルス情報に基づいてウイルスチェックを行えるよう万端を期した。
また、コンピュータウィルスの被害を防ぐには、個々の会員が独自にウイルス対策ソフトを導入する等の措置も重要である。会員メーリングリストを介し、ウイルス情報を提供した。医会ホームページの会員向けページにコンピュータウイルスの基礎知識や対策方法をわかりやすく解説したページを作成した。
1) コンピュータウイルスについて(医療対策部の調査結果より)
医療対策部で行った「IT病院・診療所における情報技術(IT)と医療情報データベースの活用状況に関するアンケート調査」で、コンピュータウイルスについての設問も加わった。
Q.ウイルス対策の更新をしていますか
最新の対策をしている 44.8%
最新には出来ていない 29.2%
していない 24.5%
無回答 1.5%
Q.ウイルス対策の更新をしていますか(医会ML参加者のみ)
最新の対策をしている 61.3%
最新には出来ていない 28.2%
していない 10.5%
(3) 統合された文書管理とセキュリティ
今までは、WindowsマシンとMacintoshマシンが混在する事務局で、ファイルサーバーをうまく運用することは難しかった。今年度再構築したサーバーにより、事務局内のWindows、Macintoshマシン相互からデータを共有することが可能になった。
ファイルサーバー上の文書等の情報資産が、盗難、改竄、破壊や漏洩等の脅威にさらされた場合、実質的な損失を受けるだけでなく社会的な信用も失いかねない。医会が管理すべき情報資産は、今後とも機密性(Confidentiality)、完全性(Integrity)、可用性
(Availability)のバランスを保って維持することが重要である。
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