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1) 感音性難聴
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蝸牛のコルチ器の有毛細胞の障害など、内耳の感覚器や聴神経の障害による聴覚障害。中等度から高度の聴覚障害が多い。
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2) 伝音性難聴
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中耳炎や外耳道閉鎖、耳小骨奇形など、中耳までの音を伝える部分の障害による聴覚障害。軽度から中等度の聴覚障害が多い。
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3) 聴性脳幹反応(ABR)
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脳波の誘発電位の一つである。音刺激により得られる脳幹から出る脳波を加算平均したもの。
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4) 自動聴性脳幹反応(自動ABR)
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脳波の誘発電位の一つであるABRを自動解析する装置である。結果は「pass(パス)」あるいは「refer(要再検)」で示される。「パス」の場合は正常聴力と見なす。通常のスクリーニング用には反応閾値は35dBの設定を用いる。反応閾値を自由に設定できる機種もある。
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5) 耳音響放射(OAE)
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2種類のタイプがあり、誘発耳音響放射(TEOAE )と歪(ひずみ)成分耳音響放射(DPOAE)である。耳に音を入れると、内耳より放射されてくる小さな音で、この音そのものを記録する検査方法である。TEOAEはクリック(1〜6kHzの音を含むノイズ様の音)を与えると、弱い同じ音が放射される現象である。DPOAEは2つの異なる音(f1とf 2)を与えると2f1− f 2で計算される音が放射される。スクリーニング用OAEの結果は自動ABRと同様に「pass(パス)」、「refer(要再検)」で示される。
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6) 閾値
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音の刺激に対して最も小さいレベルで「聞こえる」反応を示す値。
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7) 補聴器
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音を増幅して、鼓膜に伝えるもの。
補聴器には箱形、耳かけ形、耳あな形、骨導補聴器のほかいろいろなタイプがある。使用する場所に応じて、FM式、ループシステム、赤外線方式などが用いられる。最近はデジタル補聴器が普及してきた。どのような補聴器を選ぶかについてはいろいろな立場があるが、乳幼児の場合、耳かけ形の両耳装用が原則とされるが、児の状態により箱形も用いられる。FM補聴器も使用される。
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8) 人工内耳(コクレアインプラント)
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電極を蝸牛の中に挿入して、電気刺激を直接聴神経に伝える装置。
体外にマイクロホン、送信コイル、音の振動を電気信号に変える信号処理装置(スピーチプロセッサー)をおく。信号はアンテナを通して、頭皮下に植え込まれたコクレアインプラント(受信コイル、電子回路、電極がシリコン樹脂で成形されたもの)の受信器へ電磁誘導で送られる。補聴器装用の効果が不充分である両側の高度の聴覚障害が適応となる。人工内耳を装着しても、会話の理解には長期の訓練が必要である。わが国では現在は、人工内耳の手術適応は2歳6ヶ月からとされている。
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9) 難聴幼児通園施設
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難聴幼児通園施設は、厚生労働省管轄の施設であり、聴覚障害幼児を保護者のもとから通わせて、聴力、言語能力の発達の程度、年齢等に応じた聴能学習、補聴器装用指導、言語能力の学習等を提供すると共に、保護者に対して、聴覚障害幼児の指導に必要な基礎知識の習得及び補聴器の装用や言語学習の実施方法等についての指導を行う施設である。ゼロ歳から就学までの児が対象となる。
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10) 聾学校
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幼稚部(3歳から就学までが対象)から小学部においては、補聴器などを活用して、話し言葉の習得を促したり、言語力を高めたりする指導を行っている。また、教育相談として、0歳児からの指導にも対応している。中学部や高等部では、指文字や手話なども用いて、基礎学力の向上や障害の自覚にかかわる指導をしている。幼稚部を中心に、障害のある乳幼児やその保護者に対して、子供の発達段階や障害に配慮した養育の在り方、遊びの工夫等について早期からの教育相談を行うなど、地域における特殊教育の相談センターとしての役割を果たすように努めている。
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11) 早期支援機関
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この手引きにおいては、難聴幼児通園施設、聾学校幼稚部教育相談、その他医療機関等で、専門家の指導による難聴乳幼児の指導を行う機関を指す。
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12) 聴覚(障害)補償
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補聴器を活用すること、より明瞭に話すための発音指導を受けること、手話の力を身につけることなど、主として子供が持っている聴覚障害を軽減したり改善したりすること。
「情報保障」とは、例えば手話通訳者やノートテイカー(教室などその場で筆記する人)を配置すること、話された音声を字幕に代えてスクリーンに映し出すことなど、主として情報が伝わりやすくするための環境の整備を指す。
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13)NICU(新生児集中治療室)
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低出生体重児や呼吸障害児などの重症新生児を治療するための施設。
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14) マススクリーニング
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対象グループ全体に対して特定の検査を行い、特定の疾患の疑いがある者を選び出すこと。
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15) 手話
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手話はろう者の間に生まれた、日本語とは異なる特徴を持つ視覚言語であり、他の言語と同様、乳幼児期の段階から触れることで自然習得が可能である。その一方、手話と日本語の折衷的な構造を持つ日本語対応手話と呼ばれるシステムも口話教育を受けたろう者を中心に発展してきており、ろう教育現場ではこの方法によるケースが多い。
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16) 聴覚口話法
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補聴器を使用して残存聴力を活用するとともに、読話も利用する。
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17) キュードスピーチ
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5母音の口形+行ごとのキュー(手のサイン)で1つの音を表す。
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18) 指文字
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1つの文字を1つの手のサインで表す。
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